実店舗とオンラインストアの垣根をなくすShopify POSアプリ~シリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』Vol.8

呉 達人

こんにちは。長野県佐久市のShopify Experts認定企業・合同会社FRONTIER TRADE代表の呉(くれ)です。
Shopify新規構築をはじめ、自社EC・Amazon・楽天市場・クラウドファンディングを活用した総合的なEC運営支援に取り組んでいます。

いよいよシリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』も第8回目となりました!
ひとまず今回で一区切りとさせていただく最後のテーマは実店舗で活用できるPOSシステムについてです。

実店舗・ポップアップストアで販売するには

コンビニやスーパー、服飾店など小売店での勤務経験がある方はご存知と思いますが、実店舗でお会計をする際には必ずレジを使います。
レジを通すことで会計処理ができるのと同時に、その場で販売履歴を管理するためのシステムがPOS(ポス)です。

POSとは販売時点情報管理のことでPoint of saleの略称。コンビニの例ではレジにPOSシステムが導入されているPOSレジが活用されているので、その場で販売管理、在庫管理ができるのと同時に「年代・性別・販売時間」などの情報も管理できるのでマーケティングにも役立ちます。

オンラインストアの場合はこうした販売履歴やお客様情報が最初から蓄積されていくのが最大の強みです。
一方、実店舗の場合は何も用意しなければ、いつ何が何個売れたのか分かりません。売り上げ管理が出来ないだけでなく在庫管理もできないので運営が煩雑になります。

本格的なPOSシステムを導入することで、事細かに販売管理・在庫管理ができてマーケティングにも役立ちます。とはいえ、そういったPOSシステムは多額の費用が発生するので導入できるのは大手企業や規模の大きいチェーン展開しているような店舗に限られてしまいます。

個人オーナーや小規模事業者にとってハードルが高く、ましてやポップアップストアといった期間限定で活用するには不向き。
こうした課題を解決するのがShopifyが提供するPOSアプリです。

そこで今回はベーシックプランの月額29ドルから活用できるShopify POSアプリを見ていきたいと思います。

Shopify POSアプリとは

Shopify POSアプリとはShopifyが提供するPOSシステムで、Shopifyストアと連携することができます。

つまりShopifyで運営するオンラインストアと実店舗やポップアップストアといったオフライン販売を繋ぐシステムです。

まさしくShopifyが掲げる「マルチチャネルコマースプラットフォーム」の最たる機能と言っても過言ではありません。

マーチャントはShopifyオンラインストアで商品登録、在庫管理、販売している商品をそのままオフラインで販売できます。
実際に商品が売れたら、その情報をPOSアプリに計上することで売上金額がShopifyに記録され、更に在庫も自動的に売れた数が減ります。

これでいつ何が何個売れたかの履歴が残りますし、何より在庫連動することでオンラインとオフラインで併売しても一元管理できます。
もしオフラインでたくさん売れて在庫が無くなってしまった場合、在庫連動できていないとオンラインでも注文が来てしまう可能性があります。これをキャンセルするとなればお客様もガッカリしますので避けたいところです。

Shopify POSはiOSとAndroidのデバイスに対応しているため、手持ちのスマホやタブレット端末がPOSシステム端末に早変わりします!

バーコード利用も可能

レジでバーコードをピッとすると商品情報が読み取られ、すぐに金額も分かります。

Shopify POSアプリならスマホやタブレットのカメラを使うことでバーコードの読み取りが可能です。
事前に商品情報の大元となるバーコード(JANコード)をShopify管理画面から登録しておく必要はありますが、それさえきちんと設定されていれば、あとは商品のバーコードを読み取るだけで商品内容と金額(複数あれば合計金額)がすぐに表示されます。

唯一の注意点はクレジットカードで決済する場合、外部端末が必要だという点です。
Shopify POSアプリ自体はあくまでも商品や在庫情報を連携するシステムですので、それ自体に決済機能はありません。
オフラインの場合は現金で受け取ることもできるのでその場で処理できますが、クレジットカード決済に対応する場合は別途カード決済ができる端末を契約する必要があります。

代表的なところだとSquare(スクエア)や楽天ペイなどがあります。
事業規模や用途に合わせて選択できますが、現時点でまだ実店舗は持っていなくてポップアップストアや展示会のみといった場合はSquare(スクエア)で十分に運営できます。

今後、Shopifyが決済可能な端末の提供を開始する可能性もある気はしますので楽しみです(公式情報ではありませんのであくまでも推測です)。

オンラインと実店舗を繋げる

今回を含めて8回にわたってベーシックプラン(月額29ドル)から活用できるShopifyの充実した機能やサービスをご紹介してきました。

中でも最後となる今回のShopify POSアプリはオンラインとオフライン(実店舗・現地販売)を繋ぐ重要な機能と言えます。

これまでに紹介したInstagramや購入ボタンによる販路拡大もそうですし、既に実店舗を持っている方、あるいは積極的にポップアップストアやイベントに出店している方にとっても嬉しい機能です。

Shopifyを活用すれば販売する場所を自由に選ぶことができますので、私たちはいかに商品の魅力を伝えるかに集中することが出来ます。

Shopifyという1つのシステムでオンラインストア、SNS、Google、外部サイト、実店舗と多岐にわたる運営が可能です。

言葉にすれば簡単なことかもしれませんが、従来はそれぞれ別のシステムを使う必要がありました。
公式ストアを作るためにWordPressで構築する、Instagramで販売するためにBASEを作成する、ポップアップストアで売れるたびにメモして後で更新する、といった分散型の管理体制が今までの常識でした。
もちろん連携できる部分もありますが、全てを1つに、まさにオールインワンパッケージはなかなかありませんでした。
こうしたリソースが削減できることで実質大幅な運営コスト削減、効率化に繋がります。

どの機能を使うかはマーチャントごとの判断にはなりますが、8回にわたって紹介した全ての機能やサービスの恩恵を月額29ドルのベーシックプランから利用できるShopify。
セキュリティの安全面やアクセス急増にも耐えられるサービスまで徹底しているだけに、今後よりShopifyを活用したストア運営に踏み出すマーチャントが増えるのではないでしょうか。

もしShopifyを検討する上で、今回のシリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』のどれか1つでも参考になれば光栄です。

またShopifyは常に進化をし続けていますので、今後も新機能がベーシックプランでも利用できるようになった場合は今回のシリーズの続編としてご紹介できればと考えています!

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