導入必須!ヒートマップやモニタリング機能でサイト分析できるShopify(ショッピファイ)アプリ『Lucky Orange』

呉 達人

こんにちは。長野県佐久市のShopify Experts認定企業・合同会社FRONTIER TRADE代表の呉(くれ)です。
Shopify新規構築をはじめ、自社EC・Amazon・楽天市場・クラウドファンディングを活用した総合的なEC運営支援に取り組んでいます。

Shopify(ショッピファイ)でオンラインストアを構築するメリットはスタートのしやすさにあります。
月額29ドルで安全性の高いストア運営が可能。デザインも直感的に操作でき、何かと面倒で複雑な決済周りの設定もスピーディーに進めることが出来ます。

こうした背景から私が最も大事にしているのは「小さく作って大きく育てる」ことです。
新規ストアのオープンやリニューアルでは何かと「こだわり」が強くなりがちです。特に初めてオンラインストアを運営するような事業者さんですと「あれもこれも」となってしまう気持ちはよく分かります。
まさに我が子を育て、世に送り出すような感覚に近いかもしれません。

こだわりが強いことは決して悪いことではありませんが、もしもそれによってストアのオープンが遅れ、何の施策もできない、数値がないから検証もできない、という状況では本末転倒です。

まずもってストアに必要なことはストアをオープンさせ、お客様を呼び、買ってもらい、使って(食べて)もらうことではないでしょうか。

Shopifyでのストア運営にとって重要な要素となるのがサイト分析です。

Shopifyデフォルトの分析機能も大変優れており、基本的な情報は把握できます。またWEBに触れている方ならGoogleアナリティクスでの分析も良いでしょう。

とはいえ、もっと具体的な分析、言い換えれば視覚的な分析ができれば、より精度は高まります。

視覚的な分析方法としてメジャーなのがヒートマップツールです。
ヒートマップとは、データを可視化するために行動データの強弱を色で視覚化する方法。
WEB分析におけるヒートマップの仕組みはマウスの動きを追跡し、そのマウスのログからヒートマップを作り出します。

実際にストアにアクセスした人の視線や動きをマウスから読み取り、「ここがよくクリックされている」という箇所、あるいはそうではない箇所を分析することで、サイトのレイアウトやボタンの文言に至るまで細かな分析、検証、改善に役立てるのです。

Shopifyデフォルトの分析機能やGoogleアナリティクスは、あくまでも数値での分析しかできません。
もちろん数値を分析することも重要です。しかし、実際に使っているユーザーの行動を視覚的に分析できれば、数値では分からないことが見えてきます。

こうしたヒートマップツールをWEBサイトで使うには、専用ツールを提供している会社のサービスを利用するのが一般的です。
価格は様々ですが、安くても月額1万円前後するのが相場です。

そこで今回は、こうしたヒートマップツールを安価で、しかも本格的な分析ができるShopifyアプリ『Lucky Orange』を紹介します。

Shopifyを運営するストアオーナーやパートナー企業の多くが「神アプリ」と呼ぶLucky Orange。
具体的にどんな機能が利用できるのか見ていきましょう。

Lucky Orangeとは?

Lucky Orangeはアクセスしたユーザーのヒートマップ分析やモニタリング機能による行動分析ができるShopifyアプリです。

料金体系
7日間お試し無料/月額$10
アプリのレビュー
★4.6/429件のレビュー

アプリのサブタイトルにもあるようにヒートマップとリプレイ機能によって行動分析ができます。
すでに多くの高評価も獲得していますが、実際に導入するとその素晴らしさを体験できます。

ヒートマップ分析

冒頭から何度も書いているように、インストールしたストアのヒートマップ分析が可能です。
アクセス数が増えれば増えるほど、ユーザーの行動パターンに傾向が表れます。

例えばセレクトショップのようなストアであればヘッダーのメニューがどれだけクリックされているか、あるいはメインコンテンツ(スライダーなど)の導線からきちんと商品ページに誘導できているか、といった行動が分析できます。

LP型であれば商品ページへの導線をどこに設置するのがクリックされやすくなるか、そういった検証もできます。

これだけでも十分に利用価値のある機能です。

レコーディング機能

私が最も衝撃を受けたのが、このレコーディング機能です。
レコーディング機能とは実際にアクセスしたユーザーの画面がレコーディング(録画)されており、どのような行動を取ったのか全て分かるのです!!

初めてレコーディング機能でお客様の動きを見たときは本当に鳥肌が立ちました。
まさに丸裸にされた気分。自分自身もWEB上で下手な動きは出来ないなと痛感しました(笑)

レコーディング機能によって実際の動きがリアルに分析できるので、ストアのありとあらゆる分析と改善に繋がります。
例えばストア側ではボタンとして設置しているのに全然クリックされていなかったり、逆にユーザーがボタンだと思ってクリックしても導線ではない、といった動き。その他にも画像のカルーセルの動かし方、滞在時間が長いのはじっくりコンテンツを読んでいるのではなく、実はただ放置されているだけだった・・・などなど。

このツールを1日中解析するだけでも専任スタッフがいてもいいくらい、膨大な行動分析が可能になります。

ちなみにレコーディングした画面はPCならPC、スマホならスマホ画面が映し出されますので、デバイスによる違いも分析可能です。

MEMO

レコーディングできるのはチェックアウト画面以外です。チェックアウト画面は個人情報が含まれるので流石にレコーディングされません。

リアルタイム分析とチャット

レコーディングと似ていますが、リアルタイムのアクセスも可視化されます。(若干のタイムラグはありますが)

実際にその時にアクセスしている人がどのような動きをしているのが分かります。
余談ですがLucky Orangeを開いている時にユーザーがアクセスすると「ピンポーン」という音が鳴ります(笑)
まさに本当のお店のように来店者を知らせてくれるのです。こうした遊び心も海外サービスならではかもしれません。

それはさておき、リアルタイムでアクセスした人に対して行動が分かると共に、なんとその人に対してチャットでやり取りすることもできるのです。まさにリアルタイム接客です。

とはいえ、大抵の人は「え、行動を見られてるの!?」とビックリしたり避けられる可能性が高いので個人的にはあまりお勧めしていませんが。。。例えばどうしても画面上での操作で困っていそうだな、といった可能性がある人に対して「何かお困りですか?」という問いかけをしてみるのもアリかもしれません。

あるいは、まさしく実店舗のようにスタッフを配置して「このストアでは〇時~〇時までチャットが可能です」という接客サービスをストアの強みにすることもできます。

無機質なオンラインストアが一気に人間的な血の通ったストアにすることができるのです。

アクセス元の分析

Lucky Orangeのレコーディング一覧画面には、それぞれのユーザーがどの地域から、どの端末で、どのくらいの時間滞在したか、そしてカートに入れたのか、購入までしたのか、といった基本的な要素が載っています。

つまりGoogleアナリティクスなどで分析するのと同じような基本項目はレコーディング一覧画面を見れば分かるのです。

これを見るだけでも、例えばスマホとPCでどちらの方が多いのか、地域的にはどこからのアクセスが多いのかがざっくりと把握できます。
細かい分析まではできませんが、大枠を把握するには十分な機能と言えます。

Twitterの特定ツイート分析

個人的に気に入っているのがTwitterの特定ツイートを分析できる機能です。

具体的には、管理画面のパネルからストアのTwitterアカウントを登録しておくことで、そのアカウントに対するツイートやブランド名でのツイートを表示してくれます。

つまりエゴサーチが簡単にできるとも言えます。専用のツールに比べれば使い勝手は限定的ですが、こちらもブランドに対する発信をキャッチアップするきっかけになるので便利な機能だと感じています。

7日間お試し後は月額10ドル

ヒートマップツールだけでも十分ですが、レコーディング機能やリアルタイム分析、アクセス元の分析などの機能も揃って料金は月額10ドル

月にわずか1,000円ちょっとでこれだけの分析機能が利用できるのは他に見たことがありません。
冒頭で書いたように多くの人が「Shopifyの中でも神アプリ」と呼ばれる理由が分かります。

もちろん、実際に使って頂くことで、よりその凄さをお分かりいただけることでしょう。
管理画面はインストール直後は英語ですが、設定から日本語に変えることもできます。翻訳の精度はやや改善の余地ありですが、それを差し引いても余りある機能性です。

まとめ

総合評価
使いやすさ
(5.0)
売上貢献度
(5.0)
料金
(5.0)

総合評価は文句なしのオール5です!

冒頭でも書いたように、ストアはオープンしてからが本当の始まりです。
アクセスが増えれば増えるほどお客様の行動パターンが蓄積され、それをLucky Orangeで分析することによって、より良いストアを目指していくことが出来ます。

私自身、WEBサイトもそうですがオンラインストアも「終わりは無い」と思っています。
仮にいま成功しているストアでも、改善することでもっと成功する可能性があります。逆にいま売上が伸び悩んでいるストアでも、例えばボタンの文言を変えただけで売上が上がった、という事例も現実的にあります。

もちろん、大事なことはストアで扱う商品の商品力そのものです。
とはいえ、それを支え、ユーザーにとって好まれるストア運営をする鍵になるのがヒートマップツールやレコーディングによる視覚的な分析です。

分析にもある程度の時間は掛かるので毎日見る必要は無いかもしれませんが、ある程度のアクセスがあるストアであれば必ず導入したほうがいいツールです。導入しておけば自動的にデータが蓄積されます。

分析する時間が無くても、とりあえずでいいので入れておくと後々ストアの改善に役立つこと間違いなしでしょう。

補足

ご紹介したShopifyアプリの価格や機能、レビュー状況は記事公開時の情報です。サービス自体の有無も含めて時間が経過すると変化します。最新情報はShopifyアプリストアの各アプリページをご確認ください。

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