新登場スマホアプリ「Shop」によるプラットフォーム化~シリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』Vol.6

第6回目となったシリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』

今回は最近登場したばかりのサービスについて触れていきます。

Shopifyはマーチャントが独自のオンラインストアを構築・運営するためのサービスです。
モール型とは異なりプラットフォーム的な役割が薄いように感じますが、Shopifyもプラットフォームのような役割を持ち始め、それがベーシックプランでも利用できるメリットについて考えていきましょう。

モール型との違い

Amazonや楽天市場といったモール型のプラットフォームとは異なり、Shopifyで商品を登録(出品)すればどこかに露出されるわけではありません。モール型プラットフォームであれば極端な話、何もしなくてもある程度の集客は見込めます。Amazonランキングで上位に入れば、それこそ勝手に売れていきます。

しかしShopifyは各々のストアが独自のストアです。
Amazonや楽天市場が実店舗において三越やららぽーといった商業施設に出店する形態とすれば、Shopifyは自分で物件を借りて独自の内装やレイアウトを考えて店舗づくりをします。

モールであればプラットフォーマーが積極的に宣伝を行ない、来館した客を自分の店に誘導するための施策を各テナントが考えます。
皆さんも経験があると思いますが、モールは一度の来店で多くのストアや商品に触れることが出来るので便利です。例えばららぽーとであればららぽーと独自のクレジットカードやポイントサービスもあるので、ストアをまたいだサービスを受けることもできます。

一方で独自の店舗であればフランチャイズやチェーン展開をしていない限り横展開はありません。
ShopifyはECにおいて独自のストアを構築するサービスですので、Shopifyが集客してくれたり他店を繋いだりすることは基本的にありませんでした。

しかし、最近登場したサービスによってShopifyもプラットフォームとしての機能を持ち始めました
それがShopifyが提供するスマホアプリ「Shop」です。

スマホアプリ「Shop」とは?

スマホアプリ「Shop」とはShopify本体が提供しており、Shopifyで運営しているストアでの購入(決済)をスムーズにするアプリです。

あえて「スマホアプリ」と書いたのはShopifyアプリとは異なるためです。Shopifyアプリ(Shopify App)はShopifyのマーチャントが利用する追加機能ですが、「Shop」は顧客がスマホで利用するアプリです。

2020年5月に登場したばかりの新サービスで、現時点ではまだ英語版のみの提供となっています。
Shopに関する要約をShopify公式ブログから引用します。

Shopifyの新しいアプリShop(2020年5月現在英語版のみの提供)をご紹介します。配達状況を追跡するアプリのArriveとShop Pay(前Shopify Pay)が融合した新しいアプリです。お客様がショップでの購入から注文の追跡までをより簡単にし、さらにブランドの再発見もすることができます。

つまりShopify独自の決済システムShopifyペイメント(Shopify Pay)が共通化することになります。

Shopを使うことでユーザーはShopifyで運営されているストアであれば、一度決済すれば他のストアでも購入が簡単になります。更に配送状況の追跡機能も付いているため、Shopアプリが購入からお届けまでをストアを横断して一元管理してくれるのです。

購入体験の簡略化

Shopifyでストアを構築すれば必ずどのストアもShopifyペイメントが利用できます。

つまりShopifyの決済システムが他のストアと顧客を繋ぐ役割を果たすことになります。
顧客にとっては一度でもShopify運営ストアで購入すれば、その情報が他のストアでも利用できます。
他のストアはShopifyペイメントを有効にしておけば、初めてアクセスした顧客でも過去に購入したことがあるかのようなスムーズな決済を提供できます。

まさしく双方を繋ぐのがスマホアプリShopです。
前回の記事でカート落ちについて書きましたが、まさしくこのShopもカート落ちを減らすための施策にもなります。

厳密には顧客側がこのアプリをインストールしていなければ利用できませんが、それを見越してストアに記載しておくのも手です。
もちろんアプリを持っていなくてもShopifyペイメントがあれば情報の保持は可能です。しかしShopアプリを使うと更にスピーディな購入体験が実現します。

実店舗でも利用可能

Shopifyはオンラインストアと実店舗(POS)の双方で活用することができます。

例えば飲食店であれば、オンラインストアで決済して店舗に取りに来てもらうといった販売形態もShopを使えば可能になります。
Shopには現在地に近い店舗を表示する新機能も開発されたため、益々店頭受け取りや店内販売、テイクアウトなどの需要に応えられるようになっています。

まさしくオンラインと実店舗を繋ぐマルチチャネルコマースプラットフォームを愚直に体現しているサービスとも言えます。

プラットフォーム機能の一役を担う

前述の通りShopify自体が集客をしてくれたり共通のサービスを提供してくれるといったプラットフォーム的な機能はありませんでした。

しかし今回のShopアプリが導入されたことで、たとえまだ顧客がゼロの新規ストアであっても、顧客が他のShopify運営ストアで買い物をした経験があれば新規ストアでの購入もハードルが下がります

独自のオンラインストアを運営するデメリットとして、顧客はストアごとに決済情報や個人情報を入力する必要がありました。
これがカート落ちにも繋がるわけですが、そのストレスをShopifyという共通のカートシステムを使い、更に顧客がShopアプリを使うことで解消されます。

現時点ではまだ浸透していませんが、今後益々Shopifyを利用するマーチャントが増えれば増えるほど、顧客側もShopのインストールが増えれば増えるほど他店との垣根が無くなっていきます。

それこそ、どこかのブランドや商品が大ヒットしてShopifyを利用する顧客が増えればShopifyを利用する他のマーチャントにもチャンスが訪れます。

それはモールで起こる価格競争などの競合では無く、共存です。

これから更にShopifyの裾野が広がることを考えれば、月額29ドルのベーシックプランでも十分に価値があるのではないでしょうか。

次回は無料でも高品質なShopifyが提供するテーマ(デザインテンプレート)について解説していきます!

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