呉 達人
Shopify新規構築をはじめ、自社EC・Amazon・楽天市場・クラウドファンディングを活用した総合的なEC運営支援に取り組んでいます。
シリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』第7回目となる今回はストアの「顔」とも言えるデザインについてです。
Shopify(ショッピファイ)でストア運営するためのデザインは大きく分けて無料テーマ・有料テーマ・カスタマイズの3つの選択肢があります。
無料で使えるテーマはShopify公式テーマとしてShopifyが提供しており、有料テーマはサードパーティー製、カスタマイズは文字通りオリジナルデザインを制作して組み込むことになります。
今回はその中でも使いやすい無料テーマ(以下、Shopify公式テーマで統一)について詳しく見ていきます。
豊富なパターン
ランニングコストが安くても結局気に入ったデザインが使えず有料テーマを買うしかない、といった悩みは従来のECカートシステムにありがちな課題でした。
Shopify公式テーマは販売チャネル「オンラインストア」で使えるデザインテンプレートなので月額29ドルのベーシックプランから利用できます。
豊富なパターンが用意されており、単一商品向けのLP型から複数商品のセレクトショップ型まで対応しています。
ストア運営においてデザインが果たす役割は重要ですが、特に見た目のカッコよさよりも使い勝手が重要です。
これは持論になりますが、デザインの理想は「見ただけで分かる」ことだと考えています。
例えばトイレのマークはパッと見ればそれがトイレだと分かり、なおかつ男女どちらか分かります。しかしデザインに凝り過ぎて男女どちらなのか分からないデザインになってしまったり、あえて白黒にすることでオシャレ感を出したはいいけどどっちか分からない、といった「デザインの失敗」事例も実はたくさんあります。
Shopify公式テーマはシンプルで使いやすいのが嬉しいところ。もちろん、それを仕上げるのが腕の見せ所ですね。
レスポンシブ対応が標準
インターネットにアクセスするための端末はパソコン・スマホ・タブレットの3つがほとんど。
中でもパソコンが占める割合は大きかったですが、昨今ではスマホからのアクセスが確実に増えています。
特に若い世代になればなるほどスマホの使い方に慣れており、むしろパソコンの方が苦手という人も珍しくないでしょう。
WEBサイトやECサイトも以前はパソコンでの閲覧を前提にデザインされていましたが、今となってはスマホをメインにするスマホファーストが主流となっています。
従来はパソコン用デザインとスマホ用デザインを分けており、「スマホ専用サイト」を用意していたサイトも少なくありませんでした。
しかし現在の主流はレスポンシブデザイン。デザインが可変になっていることで、どの端末で見ても自動的に最適化され見やすくなります。
レスポンシブデザインを採用する場合、一般的には通常のデザインよりも手間が掛かります。
とはいえ、いまやレスポンシブデザインを採用しない理由が見当たらないので余程のことがなければ必須と言えますが、Shopify公式テーマならレスポンシブデザインを標準実装されています。
というよりShopifyテーマ自体がレスポンシブデザインなのでスマホ対応を考える必要はありません。
無料であっても幅広い端末に対応しているのでマーチャントはコンテンツ作り、商品やブランドの魅力を伝えることに集中できます。
Shopify公式テーマで素早く立ち上げ
月額29ドルのベーシックプランでShopify公式テーマを活用すれば、驚くほど素早くECサイトを立ち上げることが可能です。
必要なのは商品情報と画像や文章、あとは情熱です。
レスポンシブデザインが標準となっているShopify公式テーマから好みのデザインを選び、反映していく。
まずは素早く立ち上げ、アクセス解析をしながら売り上げを伸ばしていく。
これからのオンラインストアは今まで以上に立ち上げよりも分析や改善に時間を掛けていくのがスタンダードになっていくのではないかと考えています。
それを実現するのが高品質で使い勝手の良い無料テーマです。もちろん、運営していく中でこだわりが出てきたら有料テーマに切り替えることもできます。
次回はひとまず一区切りとなる第8回目、実店舗とオンラインストアの垣根をなくすPOSレジ機能について触れていきます。