実体験から分かったShopify(ショッピファイ)無料テーマのメリット・デメリット

呉 達人

こんにちは。長野県佐久市のShopify Experts認定企業・合同会社FRONTIER TRADE代表の呉(くれ)です。
Shopify新規構築をはじめ、自社EC・Amazon・楽天市場・クラウドファンディングを活用した総合的なEC運営支援に取り組んでいます。

前回はShopify(ショッピファイ)初期設定について詳しく説明させていただきました。
分かりづらい部分もあったかもしれませんが、1つでも多くの自社EC(ネットショップ)立ち上げのきっかけになれば幸いです。

今日はShopifyテーマの選び方、特に無料テーマについてのメリット・デメリットをまとめてみました。
Shopifyテーマには無料(Shopify公式が提供)のテーマと有償(サードパーティー製、買い切り)があります。
※厳密には外部サービスや専門の制作会社で制作した完全オリジナルテーマを手動アップすることも可能です。ここでは割愛させていただきます。

私は実際に無料テーマも有料テーマも、どちらも使ったことがあります。実際に使ってみたうえで分かったこと、メリット・デメリットがあるなと感じたことをまとめていきたいと思います。

Shopify無料テーマのメリット

まずは無料テーマのメリットから考えていきます。

ノーコスト・高品質

何と言っても一番のメリット、魅力は無料なのに高品質なことです。
高品質を具体的に言うと、商品情報や画像・テキストを反映するだけで見た目には本格的なECサイトに見えることです。
たとえHTML・CSSの知識がない人でもセクションごとに当てはめていくだけで簡単に構築できます。
全ての無料テーマはレスポンシブ対応(PC・スマホ兼用)なので、その点も秀逸。

一言で言って見た目に「無料には見えない」といったところです。

カスタマイズ自由

前回のShopify初期設定でも書きましたが、Shopifyテーマの編集は基本的に「セクション」という概念で構成されています。
更に「セクションをカスタマイズできるセクション」という機能があるテーマであれば、自由度は増します。

また、これは人によって分かれるところではありますが、HTML・CSSの知識がある、または誰かに委託できる場合には「調整したいところだけ調整する」ことも可能です。

つまりカスタムセクションとHTML・CSSを使えば骨格となる構成を除けば、ほぼほぼ自由なカスタマイズが無料テーマでも十分に可能です。

Shopify無料テーマのデメリット

無料テーマのデメリットは根本的な内容かと考えています。

サイト全体の構成は変えられない

無料テーマにはSKU数が少ないブランドやストアに向いているLP型もあれば、複数商品が向いているセレクトショップ型もあります。
それぞれデモを見ていただくとイメージしやすいと思いますが、予め方向性が決まっていれば用意されているサイト全体の構成にセクションを当てはめていくことになります。

逆に言えば、ブランドイメージや希望にマッチするテーマ(サイトの構成)が見つからない場合には根本的な構成を変えるほどのカスタマイズは難しいので、無料テーマは選択肢から外れることになります。

また、これは有料テーマのメリットにもなりますが、デモに実装されている「この機能が欲しい!」というピンポイントな希望があれば、有料テーマを選択することになります。後ほど解説します。

Shopify有料テーマのメリット

先ほど無料テーマのデメリットで触れた「この機能が欲しい!」というピンポイントな希望があれば、その機能が実装されている有料テーマを購入するのが早いので、それがメリットといえます。

例えば私はShopify有料テーマの「Jumpstart」を利用したことがあります。
このテーマを選択した最大の理由は「キャンペーントラッカー」というセクション機能でした。実際に反映した時の機能がこちらです。

クラウドファンディングを起案したことのある方ならピンと来ると思いますが、ブランドや商品がこれまでに資金調達したクラウドファンディングの金額や支援者数を簡単に表現できるセクションです。
クラウドファンディングを起案して一般販売を始めたブランドのShopify構築を進めていたので、「これはカッコいい!」という感覚で選びました(笑)

このように、デモを見て具体的に実装したいセクション・機能があれば有料テーマを選んだほうがいいでしょう。

MEMO

「Jumpstart」はこの記事を書いている2020年3月時点でShopifyテーマストアでヒットしなくなったので消えたかもしれません…

Shopify有料テーマのデメリット

私自身もまだまだ研究中ですので現時点での見解ですが、有料テーマのデメリットは最初に費用が発生するというくらいで、そこまで大きなデメリットは無いかなと考えています。

とはいえ、逆に言えば無料テーマでも十分に本格的なECサイト構築が可能とも言えます。

有料テーマのデメリットというより、無料テーマのメリットの方が強い、と考えるのが妥当なところかなと考えています。

まずは無料テーマでも十分OK

ShopifyでECサイトを立ち上げる際、最初の判断となるのがテーマ選びです。それはサイト全体の構成、印象に関わってくるので重要です。

とはいえ、繰り返しにはなりますが、まずは無料テーマから方向性にマッチするテーマを選ぶので私は全く問題ないと考えています。
まずは無料テーマで操作方法や使い勝手も含めて運営を始め、使いながら物足りない機能や要素があればテーマ変更を検討する、というのでも良いと思います。

逆に表現したい世界観が明確にある場合、有料テーマから選ぶよりもいっそのこと外部パートナーに委託して1からデザインした方が総合的に費用対効果が高くなると考えています。(冒頭で触れたオリジナルテーマの構築・反映)

無料テーマでもデモ画面が充実していますので、まずはじっくりとデモを見ながら「自社商品・自社ブランドに当てはめたらどうなるか」をイメージしましょう。大きな分かれ道としてはLP型がいいのか、セレクトショップのような並びがいいのか、という判断です。

一度公開したテーマは後から変更もできます。テーマごと変更する場合、公開中のテーマはそのままに、管理画面で(裏側で)別のテーマをインストールし、構築を進めていくことも可能です。

つまり、まず第一弾として無料テーマで公開し、しばらく運営して「こっちのテーマの方がもっといいかも!」と思ったらテーマを追加して変えてみるのもアリです。

また、Shopifyには追加機能としてShopifyアプリも充実しています。これから紹介もしていきますが、分析系のアプリを導入してリアルな数字を計測しながら検証するのも有効です。

Shopifyの場合、テーマが有料か無料かにこだわるより、どんなECサイトを構築したいか、という要望や願望の方を優先していいと考えています。
そういった要望・願望にマッチしたテーマを選んだり、アプリを試しながら運営していくのが理想です。

ECサイトの最も重要な要素は売り上げです。

一般的なWEBサイトであればアクセス数や滞在状況などの指標が求められますが、ECサイトは極端な話デザインがダサくても商品が売れればいいのです。
逆にデザインにこだわって時間やコストを掛けても、売れなければ無意味です。

どちらかと言えばテーマよりも商品画像や動画、キャッチコピー、あるいはマーケティング施策といった「運用」に時間やコストを割いたほうが満足度が高くなると考えています。

そういった意識を踏まえてShopifyテーマを選んでいただくと最終目的がブレずに進められるのではないでしょうか。

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