強固なセキュリティとホスティングが誇る安全性と安定感~シリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』Vol.1

呉 達人

こんにちは。長野県佐久市のShopify Experts認定企業・合同会社FRONTIER TRADE代表の呉(くれ)です。
Shopify新規構築をはじめ、自社EC・Amazon・楽天市場・クラウドファンディングを活用した総合的なEC運営支援に取り組んでいます。

今日から、シリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify(ショッピファイ)』と題してShopifyのベーシックプランである月額29ドルでこれだけのことができる!というShopifyの魅力をお伝えしていきたいと思います。

現時点で8回まで用意してありますのでご期待ください。

さて、カナダ発のECプラットフォームサービスShopify(ショッピファイ)が日本国内でも注目されて始めている、ということを感じている方や実際に利用しようかどうか迷っている事業者の方も多いかと思います。

Shopifyを利用するために必要な最低限のコストはベーシックプランの月額29ドルです。それ以外に79ドル、299ドルのプランもありますが、ベーシックプランでも月商数百万円、年商数千万円規模のストアを運営されているマーチャントも珍しくありません。

要するにベーシックプランでも出し惜しみ無し!なのがShopifyの提供するサービスです。

もちろん、実際に商品を販売するのはShopifyではなくマーチャントが提供する商品そのものです。商品の魅力を伝える努力や集客するための施策など工夫は必要です。

とはいえ、そもそも「Shopifyって実際どうなの?」と考えている方にとって「月額29ドルでこれだけのことが出来ますよ(用意されていますよ)」ということが伝われば、という想いからシリーズ化することにしました。

初回となる今回はズバリShopifyでオンラインストアを運営する上での安全性・通信の安定感についてお伝えします。

ストアの安全性=ストアの信頼

インターネットが普及して生活インフラとなってから膨大な数のWEBサイトやオンラインストアが立ち上がり運営されています。
一般的なWEBサイトでもセキュリティは重要ですが、それ以上にクレジットカードを利用した決済が行われるオンラインストア(ECサイト)はより一層の安全性が求められます

万が一サイバー攻撃やハッキングなどをされて情報を盗まれてしまったり漏洩してしまっては深刻的な事態です。
もし運営しているストアで買い物をしたお客様が被害に遭ってしまうことが起きればストアやブランドの信頼は失墜。昨今はSNSもありますので瞬く間に炎上してしまう危険性があります

そういった意味でオンラインストア運営、プラットフォームやシステムを選択する上で最も重要な要素こそ安全性と言えます。
今回のシリーズで最初にセキュリティを取り上げたのもそれが大きな理由です。

高い安全性を誇るShopifyのセキュリティ

では実際にShopifyはどういったセキュリティが提供されているのか。
大きく分けて決済に関わるセキュリティとストアのアクセスに関わる2つのポイントがあります。

PCI DSS レベル1

PCI DSSとは国際的なデータセキュリティ基準のことで、正式名称はPayment Card Industry Data Security Standard。
国際マネジメントシステム認証機構によると下記のように記載されています。

国際的なクレジット産業向けのデータセキュリティ基準
VISA、 MasterCard、JCB、American Express、Discoverの5大カードブランドによって 2006年9月に設立された米国PCIデータセキュリティ基準審議会(PCI SSC)が制定した事実上の国際標準基準です。

クレジットカードを利用する会員のデータを保護するため、取得するためには様々な厳しい要件が課せられていますが、ShopifyはPCI DSS レベル1を取得
これは国内でもごくわずかな企業しか取得しておらず、金融機関並みの強固なセキュリティを維持管理する体制が構築されています。
クレジットカードを使うことが多いオンラインストアの中でも、これほどまでにセキュリティに対する投資を行なっている企業は少ないです。

こうした強固なセキュリティを自社で築き、なおかつ維持管理するとなれば気が遠くなります。
それがShopifyでストアを運営すれば月額29ドルのベーシックプランでも利用できますので、これだけでも十分に価値ある環境と言えます。

常時SSL

SSLとは暗号化通信のことで、WEBサイトでも広く普及しているので馴染みがある方もいらっしゃるでしょう。
一般的に自社サイトを運営する場合にSSLは最初から付いているものでは無く、別途手続きをして契約する必要があります。レンタルサーバーが無料で提供している場合もありますが、多くの場合は年間数千円から企業独自のSSLなら数万円するものもあります。

サイトをSSL化するとセキュリティが強固になるだけでなく、SEO対策にも大きく関係します。
一昔前までSSL化は一部の企業サイトがメインでしたが、2014年にGoogleがSSLの有無を検索アルゴリズムに関係すると発表したことでSSLを導入していないサイトに影響が出るようになりました。
当然と言えば当然のことですが、たとえ決済をしないサイトでも安全性が重視される時代です。

こうしたSSLもShopifyでは最初から提供されています。また特に作業をする必要も無く、Shopifyドメインでも独自ドメインでも自動的に適用されます。

1分間に1万件の注文を処理可能

オンラインストア運営においてセキュリティの次に重要と言えるのがサーバー環境です。
WEBサイトやオンラインストアを運営するためには必ずサーバーが必要です。自社で運用保守する会社もあれば専門業者が管理するサーバーを利用する会社も多くあります。

例えるなら自社サーバーは自社で管理する店舗で、他社サーバーは他社が管理する店舗を間借りするイメージ。

では、普段なら一度に100人来店しても対応できる規模だったとして、突然1,000人の客が殺到したらどうなるでしょうか?

自社管理であればこうした事態を想定して予め余力を残しておくとか、もし事前に分かっていれば店舗を広げて何とか無理やりでも処理できる可能性はあります。
一方、他社管理の場合、間借りしている自分のお店にキャパシティ以上の客が殺到したらとても対応しきれません。もし事前に分かっていたとしても「店舗を広げるなら追加料金をもらいます」という話がほとんどです。

これがまさに「どれだけのアクセスを処理できるか」と「どれだけの注文を処理できるか」ということになります。
帯域幅に制限があるかどうか、どれだけのトランザクションを処理できるか。

ズバリ、Shopifyは帯域幅にもトランザクションにも制限がありません
それが具体的に1分間に1万件の注文が来ても処理できる(現実的に行なっている)だけの環境が用意されているということです。

次の読み込み速度にも関係しますが、アクセスが殺到してもストアがダウンしないことは重要な要素です。

特に昨今、新型コロナウイルスの影響で外出自粛となり、いわゆるお取り寄せグルメなどオンラインストアの需要が急増しています。
テレビ番組も取材に行けないため「芸能人がオススメするお取り寄せグルメ」といった企画が増えています。
テレビで放送されると一時的に物凄い数のアクセスが増え、ストアに殺到します。

実店舗であれば行列として可視化されますが、オンラインでは分かりません。
結果、読み込みが遅くなり、最悪の場合サーバーがダウンしてアクセスできなくなります。これは言うまでもなく大きな機会損失です。

とはいえ、現実的にこうした事象が起きているストアは決して珍しくありません。
私自身もこの一ヶ月くらい、テレビで紹介されたお店やブランドのストアがダウンしたのを何度も見ています。

Shopifyで運営していれば、こうしたアクセス急増にも対応できます。もちろん追加料金は無しです。

読み込みの最適化

ShopifyのネットワークはCDNが採用されています。
CDNとはコンテンツ・デリバリー・ネットワークの略で、高度に分散されたサーバーネットワークのことです。ユーザーがWEBサイトやオンラインストアにアクセスする際、目には見えませんが様々なネットワークを介して通信をしています。
CDNは簡単に言えばサーバーとユーザー間の物理的な距離を縮めることで、ページの読み込み遅延を最小限に抑える仕組みです。
Shopifyのサーバーは複数に分散されており、世界中のあらゆるアクセスからも対応します。

サイトや動画の読み込みが遅いとイライラしませんか?
携帯に速度制限が掛かっていたり、ネット環境が悪いとすれば自分の責任ですが、快適なネット環境にもかかわらず読み込みが遅かったらすぐに閉じたくなってしまいます。

事実、Amazonによると読み込み速度を0.2秒縮めるだけで約7,000万円もの売り上げ増加が見込めると試算しました。
Amazon自体の規模が大きいので金額も大きいですが、それだけ読み込み速度は購買意欲に直結すると言えます。

そういった意味で一般的には読み込み速度を速くする努力が必要ですが、それもベースとして万全の環境が用意されていると言えます。

これだけの環境が揃っても月額29ドル

決済やアクセスに対する高いレベルのセキュリティ体制、大量のアクセスにも耐えうるサーバー、読み込みを最適化させる仕組み。
これだけの環境を自社で整備して、なおかつ常に保守管理しようとすれば恐らく数千万円では足りないのはないでしょうか。

それほどまでストアを運営するマーチャントのことを考えられた環境がたったの月額29ドルで誰でも利用できるとあれば、これだけでも十分すぎる価値があると断言できます。もちろん、こうした環境はストアを利用するお客様の安全を守ることにも繋がります。

Shopifyの公式サイトにはこうした強みや特徴がサラッとしか書いていないのですが、もっと声を大にしていいと思います(笑)

少々専門的な部分もありましたが、少しでもWEBサイトやECサイト(オンラインストア)に触れている方であれば、どれほど恵まれた環境が用意されているかお分かりいただけたのではないでしょうか。

次回のシリーズ『これだけでも月額29ドル以上の価値あるShopify』は「書類が要らない早くて簡単、豊富な決済システム導入」について解説します。

お楽しみに!

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